サントミューゼ週末劇場「ウタ子さんのゴンドラ」

モノクロの時代に生きた、灰色の女の、色恋沙汰――。

ハイカラだとか、モダンだとか、浪漫だとか、そんなものがまだこの国に息づいていた頃。
ウタ子は、仕事を辞めて楽な生活を送るために恋をして生涯の伴侶を得ようと思いつく。
そうして女はときめきを求め浅草十二階下を奔走するのだが、そこで出会う男は偶然にも皆、後の世に名を残す文豪たちなのであった・・・。

今よりも恋をするのに勇気が必要だった時代。
レコードから聞こえる唄に流されて、漂って、彼女の愛はどこに行き着くか。


「ウタ子さんのゴンドラ」とは・・

2016年初春にモカイコZプロデュース公演、
略してモカイコPとして上演した異色の作品をまさかの再演。
今作は主人公・ウタ子の心に棲むト餓鬼たちが、本を片手に彼女の気持ちや状況、
台詞の行間を読み上げていくト書きリーディングとして初演時にも話題となった。


【原案】

伊藤茶色

【脚本・演出】

篠原拓夢

【出演】

大久保学(演劇裁縫室ミシン)  有賀慎之助(客演劇団ゲキブツ)
両角眞太朗(劇団おまつり研究会)  沓掛亜梨紗
奥堀まゆ  バイオ手塚  早渡知利  加藤亜紀歩

【企画・製作】劇団モカイコZ
【主催】上田市(上田市交流文化芸術センター)/上田市教育委員会
【助成】平成28年度文化庁 劇場・音楽堂等活性化事業
【協力】シアター&アーツうえだ


【スケジュール】

会場:サントミューゼ 上田市交流文化芸術センター 大スタジオ
2016年12月10日(土)〜11日(日)


演出挨拶 (上演時パンフより)

再演である。
これは劇団としても個人としても初のことで、挑戦だ。
「ウタ子さんのゴンドラ」は上演会場によってその表情を変える作品で、初演時は全くキャパシティや趣の違う劇場二ヵ所での公演を行ったのだが、それから一年経たぬうちにこうして機会をいただき、また新たな地での上演と相成った。
それに際して当然のことながら稽古を積み重ねてきたわけだが、一旦完成を迎えていたはずの作品と改めて向き合ったとき、初演では気付かなかった要素や新たな可能性に気づくことができたのは、やはり再演ならではの収穫といえる。さしずめ、同窓会に参加したら学生時代に想いを寄せていた女の子が大人の女性になっていて更に魅力が増していたかのような・・・うん、まあ、この例えが多分違うということはわかる。が、とにかくそれだけ良い感じですよって話だ。
今作を初めてご覧になるあなたも、初演を観てくださったあなたも、観劇後そのハートにぶっとい矢がブスッと突き刺さっていてくれたらとても嬉しい。
そして今日寝る前に、ふとモカイコのことを思い出したりなんかしたら、それはもうコイカモしれない。

作・演出  篠原拓夢